こんにちは。
都内で乳腺外科医をしている女医けいです。
普段は、仕事のことはなるべく書かないようにしていますが苦笑
つい先日、とある後輩医師に『専門医ってとる意味あります?』と聞かれて
『あ〜忙しすぎて、色々悩む(病む?笑)時期ってあるよね』って思ったので
医師歴10年目程度とまだまだ若造ではありますが、誰かの何かの参考になるかもしれないので、私見を述べておこうと思います。
『専門医を取得する』ってけっこう大変
私自身が乳腺外科医なので、乳腺外科医をベースに話を進めてしまいますが、どの専門医を取得するのも本当大変ですよね爆
例えば、外科で最もベーシックな『外科専門医』
*外科専門医を取得していないと、乳腺外科認定医、乳腺外科専門医の受験資格はありません(!)
いざ出願しようとすると、オペレーターの手術件数だったり、各科(消化器外科だけでなく、呼吸器外科、心臓外科、小児外科含む)の手術も必要だったり。
なんとか出願した後も、日常業務をこなしながら、筆記試験の勉強もしなくちゃいけなくて。
しかも試験勉強しだすと気づく、専門医の筆記試験難しくない!?無理じゃない!?っていう…爆
そしてだんだん疲れてきて『専門医って絶対必要ですか?泣』って気持ちになってきます。(だいたい医師歴5〜6年目でしょうか?)
専門医を取得する大きなメリット2つ
そんな辛い専門医ですが、取得すると実感するメリットもいくつかあります。
- 多方面からの信用度が増す
- 仕事もプライベートも、人生の自由度が増す
では一つずつ紹介していきます。
1. 多方面からの信用度が増す
多方面からの信用度としては主に2つです。
- 患者さんからの信用度が増す
- 医師同士からの信用度が増す
1. 患者さんからの信用度が増す
今時の患者さんは、ググってます。とてつもなく笑
なんなら初診の場合なら、ググった上で、予約を取って受診されます爆
『先生は〇〇の専門医と△△の専門医を取得されてるんですね!キラキラ』←まったく悪気なし
この時に専門医を取得していた方が、特に若く見えてしまう先生などは、話をきちんと聞いてくれる可能性が高まります苦笑
また百歩譲って、勤務医の場合は影響がない(?)かもしれませんが、もし将来少しでも開業を考えていたりする場合は、専門医を取得していないだけで、患者さんが来ないリスクを背負うことにもつながると思うので、必須だと思います。
2. 医師同士からの信用度が増す
意外かもしれませんが、専門医を取得すると同僚や先輩医師からの信用度が増します。
理由は、医師同士だからこそ専門医取得のめんどくささと大変さを知っているからかもしれません。
医師同士からの信用度は、特に大学病院や市中病院で今後キャリアを積んでいこうと考えている医師にとって、働きやすさにつながっていくと思うので、けっこう重要な要素になります◎
2. 仕事もプライベートも、人生の自由度が増す
人生の自由度が増すポイントとしては、主に2つです。
- 仕事の自由度が増して、自分が本当にしたい仕事ができる
- 人生の選択肢が増える
1. 仕事の自由度が増す
具体的には、サブスペシャリティ領域の専門医まで取得しておけば、将来的に大学病院を出て、市中病院やクリニックで働こうと思った場合でも、大きなアピールポイントとして打ち出せます。
病院によっては、サブスペシャリティ領域の専門医取得済みの医師のみを高待遇で募集していたりもするので、自分が本当にしたい仕事ができることにもつながります◎
2. 人生の選択肢が増える
人生の選択肢というと大袈裟に聞こえますが、例えば夫の仕事で転勤についていくことになった場合でも、専門医さえあれば現地で各領域の専門医として非常にスムーズに働き始めることができます。
また、産休や育休後に復帰して、リハビリとしてバイトから再開する場合も、専門医を取得しておけば自分の専門分野での仕事復帰をスムーズにでき、場合によっては高待遇につながることもあります◎
専門医をとった後で、更新するか決めればOK
今回は珍しくまじめに『専門医を取ること』について語ってみました照←
今辛くてもいったん取得してしまえば、とても役に立つ、あなたの人生の武器の一つになると思います◎
それでも『学会費がかさむし…』など前向きになれない時は、専門医取得後に更新をしなければOKなので、いったん取得してみることをおすすめします。
誰かの何かの参考になれば何よりです◎
コメント